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引かれた線のこと
雨が降っている。
通りには水の路ができる。

流れゆくものがある。
全ては高いところから低いところへと還る。

引力は辿った道を再び示している。
引かれた線は地上に浮かび上がる。

その上に僕らは暮らしている。
幾重にも引かれた線と線の交わるところ。

本当は線を踏んではならない。避けて暮らさねば。
その線は地表を潜り、やがて地面を通り越し、
その先を目指している。

世界には裏側へと繋がっている道がある。
人類はその入口にいつだって立ってきた。

いや少し前の時代までのことかもしれない。
それで果たしてよいのか。

雨が降っている。
僕は旅の準備をしている。
今日も歩く支度をしている。

水路を踏まないように。
流れを留めないように。

つい、散文を書いてみた。
雨続きだが、人によく会っていたからかもしれない。
書き留めておきたいことがあったのだ。

ここ数日色んな場所でお茶をしながら風景を眺めては
家に戻って旅の支度をしている。
今年は制作に専念できる時間を求めている。

ここを飛び出してゆくと全ては勝手に始まってゆく。
作品制作に入るといつだって走りたくなる。
僕は僕を追っかけている。

週末にはソトコトの編集部の方に会い
インタビューを取ってもらった。
新たな試みは、いつでも必要だ。
そこに人間が集まり、行動しつつ組み上げてゆくこと。
それはまとめてゆくことよりも重要なことだ。
今回のテーマは「生物多様性」について。
少し難しい響きにも聞こえるが、今月半ばには
イベントなどの詳細も告知できると思う。
2010.03.09 Tuesday │ Report
花の住処
5日程関西へ行っていました。
初日は津田さんが教えている学校の卒業作品展へ。
その日は校長先生もいらっしゃって津田さんと生徒達の卒業制作を
見ながら2人が、「自分のまわりの人を撮っている写真が多かったけれど、
やっぱり良い作品というのは結局その人がどれだけ被写体と
深く関わっているかというのが写真に写ってくるね。」
と話していました。
たしかに印象に残った写真は、写真を見ているだけで撮影者と被写体が
口やカメラを通して会話をして向き合ったことが伝わってきました。
みんなもうすぐ卒業するけれど、何らかの形で写真を続けて欲しいです。




翌日からは新作の試作制作のため、津田さんの友人で華道家の方と
花市場(植物園のよう!)へ行きました。
5つくらいある温室の中は湿度が高く保たれていて、
社長が世界中を旅して集めてきた見たことのない大きな植物達が
所狭しと育てられていたので、まるでアマゾンの熱帯雨林の中に
トリップしたようでした!
中には滅多に咲いているところを見ることができないらしい、
すごく珍しい色のヒスイカズラ(フィリピン原産)や
昆虫などを食べそうな葉の先から赤い斑点のある花を咲かせている
ウツボカヅラなども花を咲かせていました。













最近は仕事で花や植物に触れる機会が増えつつあります。
花市場で売られている花や枝、大事に育てられた植物が生けられ、
それが写真に残されると、日頃花屋さんで何気なく花を買っていくときには
あまり感じないような、花や植物の生命力と弱さ、刹那な美しさ
という一面にもあらためて立ち会えた気がしました。

関東へ帰ってきてから、東京に梅林を見に行ったら
ちょうど花は満開で少し春の匂いを漂わせていました。


2010.02.27 Saturday │ Nature
田園ドリームプロジェクト
写真家MOTOKOが提案するー米・もの・人を語り考えるー「田園ドリームプロジェクト」が大阪のgrafにて展示ならびにイベントとして展開中のようです。
詳細は以下のサイトをご覧下さい。
http://graf-d3.com/event/okonai2010/
田園ドリームプロジェクト
僕もそのうち顔を出したいと思っている。
湖北の美味しい日本文化を是非学びたい。
2010.02.26 Friday │ Life/Residence
再会の季節
今日は(昨日も!)年に1回銀座松屋で行われている世界の中古カメラ市」
がちょうど開催中と知って、仕事の合間に津田さんと行ってきました。

会場に着いてびっくり、津田さんが教えた生徒が働いている
カメラ屋さんが出店していて売り場で色々助けられながら、
津田さんもいつの間にかこそこそと小物や大物やらを手に入れていました!

会場はあまり見かけない珍しいカメラや、何十年も前の古いカメラが
美しい状態で並んでいてカメラ好きなおじさん達で終日賑わっているようでした。
イベントは22日(月)まで。
時代はデジタルになりつつありますが、それをも感じさせないような
アナログカメラの掘り出し物も見つかるかもしれないので
ご興味のある方は是非行ってみて下さい。

帰り道、しばらくニアミス続きで会えなかった写真家の
MOTOKOさんに恵比寿で久しぶりに出会いました。
MOTOKOさんが写真を越えて現在力を入れて取り組んでいらっしゃる
「田園ドリームプロジェクト」のことを次回のブログでお知らせします!
2010.02.19 Friday │ Photography
No Man's Landへ
週末にフランス大使館旧庁舎にて開催中の展覧会「No Man’s Land」
を観に行った。
NO MAN'S LAND
日仏のアーティスト70人が参加するアートイベントで、
好評につき会期延長をしていることを知り、立ち寄ることにした。
解体前にフランス大使館旧庁舎を見れる唯一の機会ということもあり、
会場は賑わっていた。
まずは友人の作家である鬼頭健吾君や田幡浩一君の作品を観に行く。
途中階段の踊り場付近では、学生の頃から好きだった
Claude Levequeの作品が赤い光線を放っていた。
今回は漢字のネオンを使用した作品だ。
やはりエスプリに富んでいる。

続いて、惹かれた作品はJules Julienの作品。
彼は二つの文化が遭遇する中で、変容するアイデンティティ
を主題に取り組んでいる作家。
パスポートサイズの紙片を使い、壁面にて輪郭のぼやけた頭部の
シルエットを幾重にも並べ、見るものの視線を追わせる作品を展示。

その他、面白かった作品は歴代大使の写真をフォトグラフィティ
の手法で廊下に展示をしているFrank le Petit、
映像作品を交えたインスタレーションを行っているHIROMIXなど。



この展覧会は会期終了間際だが、明日は開館の予定のようだ。
首都圏内にお住まいの方で時間の合いそうな方は、ふらっと訪ねてみてはどうだろうか。
広い会場ではあるが、あなたの琴線に触れる作品が一つくらい
は見つかるかもしれない。

最近は僕も展覧会終了間際に観にゆくことが増えている。
せっかくなので今後はもう少し早めの告知に努めたい。
2010.02.17 Wednesday │ Exhibitions
残された爪痕
東京都現代美術館にて開催中の展覧会、
「レベッカ・ホルン展
−静かな叛乱 鴉と鯨の対話−」を観に出掛けた。
レベッカの作品は機械仕掛けの立体作品や映像作品も素晴らしいものだったが、
中でも「鯨の腑の光」という作品に僕は足を留められた。
REBECCA HORN
衝撃的なARTとは、如何なる時においても人を一瞬でさらう癖がある。
まるで獲物を捕まえた鳥のように。
だから当然のように作品から立ち去る時も、
帰り道の記憶もすべて吹っ飛んでしまい無いに等しい。
この日はそういう日となった。

そして再び眼を覚まし、意識が戻った時、
子供の頃の記憶が鮮明に蘇っていた。
ちょうど小学校の4年生くらいだっただろう。
僕はすでに動物に囲まれるような環境に暮らしていた。
家の敷地には犬が二匹、鶏が四羽、小鳥が六羽程、それに魚が庭の水槽に育ち、
陽が沈み朝にかけては昼間潜んでいた狸がどこからか現れ、庭先に突っ立っていた。
そしてついに新しい仲間までやってきた。

二羽の鴉=カラスだった。まだ灰色の毛をした雛鳥。
巣から落ちた雛を犬が見つけたのだ。
空いていた鳥籠を洗い、住まわすことになった。
巣から落ちた時の衝撃で一羽は足を痛めていた。
だが片方は健康で、見習うように隣で育てた。
毎朝、眼を覗いたがまだ世界をよく知らない様子でただただ怯えている時さえあった。
しかしそれも束の間、それからの日々は犬と共に散歩へ連れ出しては、一緒に過ごした。
人間も動物も同じことかもしれないが、動物は初めに眼を合わせた存在を
親と思い、信頼する。僕らには幾度かそう思える瞬間があったのだと思う。
鴉はなついていた。

飼い始めは、毛先も柔らかく他の鳥が育っていった時と同じように思われたが、
姿を大きくすると共にくちばしは鋭さを増し、羽は黒々と艶を帯びた。
この頃の「眼」を今でも忘れはしない。
なぜなら、その頃から彼らは飛ぶことを覚えたから。
屋根へと羽ばたく姿は一段と姿を大きく感じさせた。
正直、もはや手元で育てる領域は超えていた。

分かれの季節はそれ程遠くはなかった。
一羽は鴉を飼っている風変わりな見知らぬおばさんへ託すことになり、
もう一羽は空へと還した。
手元には奇妙な写真が数枚残った。
玄関扉の前に柴犬と鴉が寄り添い並んでいる写真。

話を戻したい。
会期の最終日がいよいよ迫っている。
機会があれば是非展覧会へ足を運んでもらいたい。
本能に従い、足を進めつつ、我らの胸に隠しているを羽を拡げてもらいたい。
2010.02.12 Friday │ Exhibitions
雪降る松本へ
先週、松本にある信州大学へ津田さんと「SMOKE LINE」制作時に
お世話になったモンゴル人に会いに行きました。
冬になってもなかなか関東では雪が見られなかったので、
雪を楽しみに行ったら松本ではその日の晩−5℃まで気温が下がり、
寒いけれどやっと冬!という感じがして嬉しい1日でした。
訪ねたモンゴル人はロシア国境近くの冬になると−40℃にもなって
雪で街から出られなくなるような所の出身なので、雪の中でもフリース姿でした!
長野の制服姿の高校生達にもそのくらいの温度は当たり前のように見えました。
津田さんはそのモンゴル人とは旅以来の再会だったので、
少年時代のモンゴルの様子など話にも花が咲き気が付けば5時間も経っていました!




その日宿泊した所は田んぼの真ん中。
翌朝は雪が少し残る川べりを歩きながら、これを機に津田さんが絶対見に行きたい
と言っていた田淵行男記念館へ行きました。
記念館は、山や蝶を愛して止まない田淵さんがよく登っていた
常念ヶ岳がよく見える場所に建っていました。
記念館には田淵さんが書いた沢山の本が飾ってあり、
展示されていた機材やテントにはほとんどの物に
田淵さんお手製のマークが描かれていました。
時代や風景は少しずつ変わっていくけれど、
田淵行男や植村直巳のような変わらない山への一途な想い、憧れなどは
今を生きる私達にも勇気を与えてくれる気がします。


2010.02.07 Sunday │ Trip
子供とアートと教育と
昨日、津田さんの所属しているギャラリーhiromiyoshiiにて
子供への教育のアートイベントが行われ、津田さんも講師として参加しました。
日本の子供にとって、もっと美術が身近にあって自由に楽しめるもの
であってほしいとギャラリーのオーナーの吉井さんは考えておられ、
今その実験的な場として、LOAPS ART ROOMという子供が建築や絵画、
写真などを体験しながら勉強できる教室を運営しておられます。

昨日は、写真と建築の体験イベントで、とても元気な2〜9歳の子供たち
12人が参加してくれました。


教育に関わることは簡単なことではないけれど、できることから一歩一歩
歩み始めることはとても前向きで大事なことだなと改めて感じる一日でした。
日本全国でこうした子供達が参加しやすい教室やワークショップが
増えて行くといいなと思いました。
2010.02.01 Monday │ Education
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