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ウェブサイトのリニューアルに伴い、当ブログの更新を終了いたします。

写真家 津田直 ウェブサイト http://tsudanao.com/

引き続き、何卒よろしくお願いいたします。
2014.07.26 Saturday │ Report
POST「SAMELAND」展開催前夜
こんにちは。アシスタントの東です。
少し暖かくなったなと思ったら、最近また冷え込む日々が戻ってきました。
年が明けてからすぐにミャンマー北部のナガランドへ行っていたので、
帰りのヤンゴン滞在時、半袖とロンジー(ミャンマーの巻きスカート)
でヤンゴンの街中を歩いたり、市民が一番沢山お参りしているお寺
シュエダゴンパゴダに裸足になって地元の人に混じってお参りしていると、
すっかり身体も体温が上がってもう夏のまっただ中にいるような気分になりましたが、
福岡に到着し飛行機のタラップを降りた瞬間、寒風に雪が舞っていたので
冬に引き戻されました!
ですが日本も立春がすぎ、冬の間緊張していた身体の筋肉も自然とほころんでいくような
春が近づいてきたので、心新たに今年も頑張っていきたいと思います。

最近のブログ(年中留守が多く、なかなか更新に至れていませんが
いつも楽しみにして下さっている方々、ありがとうございます。)
を見返してみると、本当に1年中旅の連続だなぁと思います。

昨日も津田が展覧会オープンに向けて、東京へ発ちました。
既にニュースページや書店などで紹介していただいておりますが、
2月14日から恵比寿にあるPOST(lim Art)という海外の写真集を取り扱っている
書店にて個展「SAMELAND」を開催、
そして展覧会に合わせて今回は急遽、写真集を出版することになりました!
ミャンマーから帰国してから、写真集のテキスト書きや展覧会準備等
休む間もなく連日奮闘していましたが、週末に大阪での夜通しの
印刷立ち合いの山場を経て、残すところ作品搬入となりました。

写真集は『Storm Last Night』以来の久しぶりの1冊となるので、どうぞお楽しみに。
田中義久さんのデザインで、サーメの土地の空気を思い起こさせる様な本の装丁です!
展覧会場のPOSTほか、会期終了後は主に東京、大阪、京都の美術書、
写真集の取扱いが多い書店での販売となりそうです。

続いて、3月下旬にも1週間ほどブータン関連のイベント&展覧会が
東京にて行われる予定です。現在、目下制作中です。
こちらは詳細が決まりましたら、追ってお知らせいたします!

また最近津田によくトークイベントの出演依頼が舞い込んでくるのですが、
現在交渉が進んでいるものを数えると…
2〜3月中に計7本のトークイベントを行うことになりそうです!!
詳細が決まりましたら、随時newsページに情報をアップしていきます。

最後に、1月のミャンマー・ナガランドの旅よりいくつか写真を。
帰国直後に開催した福岡アルバスでのトークイベントにお越しいただいた皆様、
どうもありがとうございました!

SAMELAND1
SAMELAND2
SAMELAND3
SAMELAND4
SAMELAND5
SAMELAND6
SAMELAND7
2014.02.12 Wednesday │ Exhibitions
テクノロジーを手放す暮らし
しばらくの間「テクノロジーを手放し、暮らすこと」を実践していたこともあって
このblogもご無沙汰しておりました。
だから未だにスマートフォンを使わず、出来る限りは車を頼りとせず歩き、
携帯ですら旅に出掛けている間は眠らせ…..
とにかく風通しのいい場所に身を置いて日々を過ごしていた。
けれど、そんなことを誰かに伝えて始めたわけではなかったので、
「津田さん、最近どこにいますか?」というメールをもらったりして、
「あっ、今は日本にいますよ」という感じになってきていて、
そろそろ色々と報告もしてゆかねばと思っています。

とはいうものの、随分と時間が空いたのでどこから書こうか。
前のblog以降のことで言えば(春以降は)、5〜6月はリトアニア、ラトビア
辺りへ行っていた。
7月には福岡で初のトークイベントを開催。本当にたくさんの方が集まって下さった。
感謝しています。何と言ってもイベント後、残ってくれたお客さん達と話が盛り上がり、
お店を出たのが朝の3時頃だったことが思い出深い。
おまけにそこで出会った人達と日をあらため久住へ夏登山にまで行ってしまった。
今思えば、最近まで続いているキャンプ生活はここから始まっている。

8月は沖縄の離島でフィールドワークの続きを行った。
前から沖縄のお盆行事には興味があって、ようやく今年は島の人々の協力を経て
見せてもらえることになった。こちらは新聞記事として少し書かせてもらった。

続けて今夏はアーティスト・イン・レジデンスでスイスに滞在することが決まって
いたので、8月末くらいから一ヶ月はスイスのヴァレー地方にて滞在制作を行った。
このプロジェクトについては今後どういった形で発表にしてゆくかを現地と
相談しているところです。
基本的にはスイス側から助成金をもらっているレジデンスなので、
スイスで展示を行うのはほぼ決定だと思いますが、出来れば国内でも
発表する機会を設けたいと思っている。
まだ出来るかどうか分からないけれど。進展があれば、報告します。

9月〜10月にかけてはグループ展の参加が立て続き、塩竈フォトフェスや
GSS展などで展示。
海外では、国際交流基金主催の展示がエストニアとタジキスタンで
それぞれ開催された。
このグループ展はまさしく旅する展覧会のように作品が世界を移動中。
今後もまだまだ続きます。現在はクロアチアにて開催中。

そして10月19日に那須で個展「NORTHERN FOREST」オープン。
正直、旅から旅の日々だったので、よく制作が間に合ったなという感じだった。
暗室のプリントワークから額装、搬入、展示までどこかでスケジュールが
少しでもずれ込んだら無理だっただろう。焼師や職人の方に感謝。
ちなみにオープニングではノルウェーの友人が柳で作られた笛を吹いて
くれたりして、ラップランドの風を思い出したりした。

個展オープン翌日からは再び海外へ。
3度目のブータンへの旅。
今回計画していた旅のルートはなかなか過酷なロング・トレックだったので
準備にはそれなりに時間が掛かったけれど体調万全で出発。
しかし現地ではかなりの人力と馬力が必要だったので、ブータン到着後
ジョモラリ(聖なる山)の望める麓からはガイドとコック二人、
馬11頭(正確には馬とラバを混ぜて)と馬使い、アシスタントという編成で再出発。
小さいながら、キャバンを組んだ状態だった。
撮影は標高5000M峰を越えながら移動の日々。
電気も飲料水も確保し難いヒマラヤの峰を望みながらひたすら歩んでいると、
一日の長さが意外と長い。零下のテントで寝転がりながら、夜は読書が進んだ。
朝の眩しさは太陽が戻ってきた温もりそのものであって、テント越しに
光線で身体をほぐし過ごした。
滞在そのものは18日間だったが、体感としてはスイスの一ヶ月に
劣らないものが残った。
ここで撮影した写真については、来春には東京でその一部を見せることが出来ると思う。
まだ告知は出来ないけれど、春へ向けて企画が動きつつあります。

かなりざくっりとした近況報告になってしまったけれど、今は東京に滞在中。
あっ、正確にはあと数時間でまたヒマラヤのブータン王国へ発ちます。
急な話ですが、特別なビザが取れたこともあり、撮影の続きを。
どうやらそろそろタイムリミットとなるので、
最後に前回のブータンよりスナップをお届けします。




2013.11.19 Tuesday │ Life/Residence
九州発〜春風
夕方から自転車に跨り出掛けた。
ソメイヨシノや枝垂れ桜はすでに散ってしまったけれど、
八重桜が見事に花を咲かせ、福岡城跡お堀沿いの道では
時々花吹雪が舞い、春風が気持ち良い季節になってきた。

今はしばらく続いた移動が一区切りして、福岡に戻っている。
だから日々の移動は自転車だけというシンプルさ。
こういう平坦な場所で暮らすのは、学生時代に大阪で暮らして以来かもしれない。
新鮮さはまだ抜けそうにない。

さて、少し時間が空いての更新となってしまったので、
ここ一ヶ月くらいの話をまとめて書きます。
3月中旬からは2週間くらい原稿書きに追われていたという感じだった。
その間も東京を往き来し国内移動が続いていたので、
まるで移動式のオフィスのような状態で定宿に籠もったりしていた。
だから時々、今いる場所を忘れてしまうことがあった。
きっと頭の中ではまだミャンマーや奄美などを旅しているのに、
身体は東京に在ったりするので、その空間移動にずれが生じるのだろう。
そんな時は食事の時間が大事で、そこでバランスを取り続けている。

旅を終えると、数日の間に機材チェックや装備のメンテナンス
をする癖がついているけれど、3つくらいの移動が重ってくると
仕事場はさすがに散らかってくる。
足元には泥の着いたトレッキングシューズやアウトドアーアイテム、
トランクやキャリーバッグが数個、洗濯を待つ服の山、読みかけの
新聞や本の束、各地域の地図や資料、届いてまだ封の切られていない郵便、
未現像のフイルム、ベタ焼きなどが散在している。
そこから手始めに、メモ書きをまとめる作業を出来る限り
早い段階で進めて、原稿を書き始める。
合間でインタビュー取りが入ってきたりするけれど、
話をすることで頭が整理させることもしばしばある。
とはいうものの、書き仕事は得意な仕事ではないので、
縄文フィールドワークで能登半島を訪ね歩いた。
(次号の「PAPER SKY」にて掲載予定)
やはり、空の下で写真を撮り、世界と触れ合うのが性に合っている。

そう言えば、ここ一年くらい向き合ってきたことについて、
現在発売中の「考える人」2013春号(新潮社)に原稿を書いた。
なぜ拠点を九州に移したのか、「現代」をどう捉えているのかなどについて。
興味がある方は是非読んで下さい。小林秀雄特集も面白いので。

また最近は熊本が身近になったこともあり、3月下旬には熊本県南関町で
開催された「はるかぜ2013」というロックフェスへ遊びに行った。
ラキタという沖縄と縁の深いミュージシャンが参加していたこともあって、
応援しに行ったのだ。
このフェスというのはミュージシャンの平井正也さんが中心となって
日本各地のミュージシャンに声を掛け、賛同し参加してもらい、
地元企業などに協賛を募り開催されている。
文字通り手作り感たっぷりの野外フェスなのだが、平井さんの人柄
あってこそ実現できているイベントで、その熱意がこっちまで伝わってきた。
2年前には東日本大震災によって多大な被害を被った福島県いわき市にて
開催をしているが、今年は被災地でライブを行うのではなく、
福島から子供達を招待するなどして熊本での開催に漕ぎ着けたという話を聞いた。
その背景には、「普段、思いっきり外を走り回ることができないでいる
福島の子供達に、熊本に遊びに来てもらい、安らぎと喜びを渡したい」
との思いがあったようだ。
暖かい陽射しの下、音楽に抱かれながら子供達は草の斜面を走り回り、
いわき市から駆けつけたミーワムーラの歌声が夕方の空に響き渡った。

4月に入ってからも再び制作や打合せなどで東京滞在が続いた。
次々に上がってくる校正や色校チェックなどで、日々目まぐるしかったが、
ひととき都会の喧騒を抜け出し展覧会を幾つか観に出掛けたりもした。
なかでも素晴らしかったのは、国立科学博物館にて開催中の
「グレートジャーニー・人類の旅」展
会場は春休みの子供たちで賑わっていたが、関野吉晴氏
(探検家・医師・武蔵野美術大学教授)の成し遂げた、
壮大な旅路を展示と共に辿って行くと、血が騒いだ。
この展覧会には「この星に、生き残るための物語」と副題がつけられている。
それは6万年前から歩み始めた、「人」の歴史を辿る果てしない旅なのだが、
我々がどのようにして「ここ」まで歩んで来たのかを、
現代社会のつくった物差しではなく、それぞれの大陸や島々に生き残った
先住民族の生活、知恵、生き方から読み取ってゆくというもの。

その他、最近観た展覧会、映画で記憶に残ったもの幾つか挙げておきます。
◎展覧会
・上田義彦展「M.River」 会場:Gallery 916
http://www.gallery916.com

・「パラの模型/ぼくらの空中楼閣:パラモデル」展 会場:メゾンエルメス8階フォーラム
http://www.art-it.asia/u/maisonhermes/?ca1=2

・ 植田正治写真展 会場:BEAMS FUKUOKA
(便利堂が制作をしている「遙かなる日記」をはじめ、コロタイプの
オリジナルプリントが絶品だった)
http://www.beams.co.jp/news/detail/1305

◎映画
・「The Lady」(リュック・ベッソン監督作品)
(現在27年振りに来日中のアウンサンスーチー氏の半生を描いた映画、スーチーさん来日直前に渋谷のTSUTAYAで借りてやっと観れた)
http://www.theladymovie.jp

その他、近いうちに日程が合えば、「ソフィ・カル展」原美術館(東京)、
「京都グラフィー国際写真フェスティバル」(京都)を観に行きたいと思う。

最後に、今年2月にミャンマーで撮った夕陽を一枚。
2013.04.16 Tuesday │ Life/Residence
2年の歳月の先で
東日本大震災から2年となる、2013年3月11日。
この日は仕事の手を一旦止めて、「今を」そして「これからを」考える一日に
しようと思い過ごした。
福岡は朝から陽が差し天気が良く、東北に比べると気温も上がり暖かい日となった。
普段は見ないテレビをつけ、新聞を二紙買ってそれぞれ目を通す。
震災後2年を迎えた各地の現状を伝える映像は、各市町村それぞれで
難航している復興状況を報道するとともに、人々のまだまだ癒えぬ傷の深さを
十分に感じさせるものがあった。
その中で奮闘する人々の顔は実に様々だったが、たくさんの声とともに
その姿を見ることができたのは良かったと思う。
変わり果てた光景をただ遠くに眺めるだけの日常では、
そこに暮らす人々の今日は見えてこない。
だが、想像の及ばないような陰はもっと奥に潜み、人々を苦しめているに違いない。
その不安と不満の入れ交じった何とも言えない、人間の表情こそ
「今を」物語る現実の姿であり、僕たちが想いを寄せなければならない
場所の一つだと思う。
僕は個人的に被災した経験のある神戸とその復興の日々を思い出しながら
東北の「今を」想った。
そして、ここからどの程度のことが見えているのだろうかと
あらためて自分を疑ってみたりした。

話は少し遡るが、その二日前まで僕はフィリピンに滞在していた。
開催中の展覧会に合わせ開かれた講演会のためにマニラへ出向いていたのだ。
およそ二時間に渡るトークを写真評論家の飯沢耕太郎氏と二人でおこなってきた。
その主旨は、震災以前の「東北」を語るというものだった。
言ってみれば大震災以降「東北」とは、傷ついた町のイメージばかりが
世界に届けられてきた訳だ。
けれど、それではその土地に生きる人々の本来の姿が伝わらなくなってゆくのでは
との懸念から、国際交流基金が主催している海外巡回展「東北―風土、人、くらし」
が立ち上げられ、僕も参加している。
この展覧会は昨年度のローマ展、北京展を事始めに、オーストラリア、中国、
マレーシア、インドなどの各都市をすでに巡り、現在はフィリピン国立博物館にて
今月の17日まで開催されている。




3月9日に開催されたトークイベント会場では、マニラの若き学生達にも
たくさん出会い歓迎を受けた。
限られた時間ではあったが、縄文文化や古来より受け継がれている習俗などを
スライド投影しながら紹介し、「東北」の底力を知ってもらう良き機会となった。
トーク終了間際には、多くの質問が寄せられたこともあり、
こちらも言葉に力を込めることができた。
その後も温かいメッセージを届けてくれたフィリピンの皆様、ありがとう。
又、必ず会いにゆきます。

この10日間を振り返っても奄美大島、沖永良部島、東京、マニラ、
そして福岡とかなりハードワークとなったけれど、南方の取材は来月くらいには
ウェブや誌面でまとまって記事として上げることができると思います。
お楽しみに!
2013.03.14 Thursday │ Life/Residence
怒濤の日々
ブログをご無沙汰していました。
アシスタントの東です。
気がつけば前回の津田が書いた北欧帰国後のブログから随分と時間が
空いてしまいました…!

トークイベントなどを行うと来て下さったお客さんが、
「ブログ読んでます!」と暖かい言葉をかけて下さるのでとても嬉しく思いつつ、
最近全然更新できていないので申し訳ない気持ちでした。

明日から1月に引き続き、再び海外取材です!
帰国後もすぐに国内にて南方への旅が続くので、怒濤の移動サイクルが
始まりますが、その前に久しぶりに近況をお知らせしたいと思います!笑

少しさかのぼって昨年9月のことになりますが、
六本木のAXISギャラリーにて銀塩写真を撮り続けている
写真家達の展覧会『ゼラチンシルバーセッション』が行われました。
会期中には幅允孝さんの司会進行の元、写真家の広川泰士さん、
八木清さん、石塚元太良さん、津田のトークイベントがあり、
たくさんのお客さんが来て下さったようで、ありがとうございました!!
津田も友人の元太良さんと久しぶりに会えたようで嬉しそうでした。
その前日には恵比寿RIQUID ROOM内のスペースKATAにて
TRANSIT編集長・加藤直徳さんと『TRANSIT』チベット号
トークイベントが行われました。
この頃は、度々旅の収穫を「TRANSIT」特集ページで書かせてもらっています!
また、先月には津田が九州初のトークイベントを熊本鶴屋にある
cafe&books bibliotequeにて『TRANSIT』北欧号 トークイベントを行いました。
満員御礼!!
当日は参加して下さったお客様が九州各地、
遠くは広島から駆けつけて下さったりと皆さんに暖かく迎えられ、
フィンランド・ノルウェーに渡る北極圏の大地に暮らすサーメ人に
ついて旅の裏話を繰り広げました。


鹿児島〜大阪〜遠野〜沖永良部島〜東京〜宮崎〜沖縄〜離島〜
ミャンマー〜熊本〜遠野〜東京〜大阪・・・
今冬に移動しているところを書き連ねただけでも目が回りそうですが、
九州へ引っ越したせいか南方へフィールドワークに出掛けることが
多くなったように思います。
このあたりのことは、最近FUJI FILM発行の冊子「FILM&IMAGE」
連載をしていますので、そちらでも読んで頂けます。
沖縄や宮崎にて古来より続く信仰の形に対面したり、東北の岩手県遠野では
かつて馬と人がともに生活をしていた時代を見つめ直したり、
と滞在先ではその場所の時間に合わせて地元の人達の話を聞いたりしながら、
とても大事なことを日々学んでいる気がします。
南方への旅はまだまだ今後も新展開がありそうです。


最後に津田が最近観た展覧会、映画、ダンスなどの中から印象深かった
と言っていたものを記しておきます。

〈映画〉
・スケッチ・オブ・ミャーク
*宮古島のお婆達が神歌を歌う姿、お婆の生き方に心打たれる映画です。
ロングランで各地でこの春も上映されるようなので是非!!
http://sketchesofmyahk.com/index.html

〈ダンス〉
・TROPE 家具と身体の問答
会場:MATSUO MEGUMI+VOICE GALLERY pfs/w
http://monochromecircus.com/trope2

〈展覧会〉
・内藤礼「地上はどんなところだったか」 会場:奥共同売店
*沖縄本島北部へ行っていたときに入った奥集落の売店で出会った
内藤さんの作品1点の展示。

・有田泰而「First Born」 会場:Gallery916
*写真集が赤々舎から出版されています。
http://www.gallery916.com

・第13回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館帰国展「ここに建築は、可能か」
会場:TOTOギャラリー・間
*TOTOギャラリーは最近良く行っているギャラリーの一つです。
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex130118/index.htm

・RYO SUZUKI「LISTENING TO ARCHITECTURE」 会場:Raum1F
*津田とユニットを組んでいる、パリ在住の写真家・鈴木良さんの日本での展覧会。
展覧会は終了しましたが写真集が書店にて販売中です。
http://www.plancton.co.jp

・今井智己「Semicircle Law」
会場:タカ・イシイギャラリーフォトグラフィー/フィルム(東京・六本木)
*小サイズのオリジナルプリントでしたが、見入ってしまいました。
写真集も合わせて出版されていました。
http://www.takaishiigallery.com/en/archives/8110

・草間彌生「新作絵画 II」 場所:OTA FINE ARTS
http://www.otafinearts.com/ja/exhibitions/2012/post_89

・ペドロ コスタ&ルイ シャフェス「MU[無]」 会場:原美術館
http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html
2013.02.18 Monday │ Report
そろそろ家がどこだか分からなくなった夏
北欧から戻って一ヶ月半。
ブログもまともに書ける間もなく…だからはじめに旅の写真を挟んでおきます。
白夜の国から旅路のスナップをお楽しみ下さい。合間に仕事机などのカットも
入っているけれど、それも日々の記録からということでご容赦を。





















自分でスケジュールを組んでおきながら、7月の終わりは一週間で
コペンハーゲン、パリ、東京、京都なんていう週があって、さすがにハードワークだった。
けれど動き続けている限り、身体は進化しつつある気がする。
留まった時が油断できないけれど、走りながら場を探して小休憩できればまずはそれでよし。

帰国後は成田から直接京都へ向かったのだけど、
ラジオ出演にも個展会場にも無事に間に合った。
タカ・イシイギャラリー京都にて個展「REBORN」を見に来て下さった皆様、
本当にありがとうございました。
最終日はラジオを聴いてくれていた方々が集まって下さり、
いつものギャラリーの雰囲気とひと味違って、とても新鮮でした。
来られた方々が互いに出会ったばかりにも関わらず、
和やかに話されている姿を見て、ブータンの人々の暮らしと重ねて見ていました。

留守明けはたいてい仕事が立て込んでいる訳で、しばらく原稿書きに追われていた。
「PAPER SKY」と「TRANSIT」、「芸術新潮」はすでに発売しているので、
最近のフィールドワークや旅の様子を見て頂けると思う。
北欧の旅については今冬あたり幾つかの媒体でまとめて書きます。

京都の個展終了後、3日後にオープンした六本木での二人展
(書家・華雪×写真家・津田直)は今までの制作スタイルと
異なる試みで挑んだ作品だった。
そもそも華雪さんは「字を書くこと」を仕事にしている作家なので、
字が一人歩きしてしまう前に撮影をしようと思い、
字が書かれ「まだ濡れているとき」に撮影したものを作品化。
水が含まれたものには美が宿るというのが僕の美学の原点です。

会期中には華雪さんとトークイベントを二本行いましたが、
ワークショップ形式で皆さんと「日」の字(作品の主題としても用いた)
を書いた時は、個々の字がこんなにも違うものかと、なかなか面白い経験となりました。
まるで人の顔と同じくらい似ていても、それぞれが個性的だった。
僕らの世代はすでに「手書き」からかなり遠く離れた暮らしを送っているけれど、
「字を書くこと」で人はまだまだ素顔のままで生きることができるし、
等身大の自分に近づくことが叶う。




8月に入ってからも相変わらずの移動続きで、一週間として同じ場所に
留まっていたことがないままの日々を送っているけれど、日本に帰ってくると
主食が和食となりバランスが取りやすくなった。
身体が求めていた栄養素が戻ってきた感じ。
アシスタントのさおりちゃんは久し振りにたらふく食べられる白米に笑顔が隠せない様子。
そんな僕らは無理矢理にでも時間を作って、春から夏にかけてずっと頭の中で
鳴り響いていた音楽を生で聴きに行く。旅は締めがそれなりに大事なのだ。
七尾旅人、ユザーンは最高のミュージシャン。
展覧会ではスタジオ・ムンバイ展が記憶に残った。


最近は拠点が福岡と東京の二カ所になりつつある。
都内では8月20日から品川にあるCANON GALLERY Sにて
個展「Storm Last Night / Earth Rain House」を開催しているが、
いよいよ会期が残すところ二日となった。まだ見ていないという方は、
週明け月曜、火曜が最後となるので、是非ご高覧下さい。
一ヶ月に及ぶ会期中、9月8日には比較文学者で詩人の管啓次郎さんと
対談を交えたトークイベントを行った。
定員150名のところ当日は200名もの方々が来て下さって驚いた。
会場は満員となり一時間半のトークはあっという間だったが、
久し振りに管さんと楽しい話が出来て良かった。
終わった頃にはお互いにどうやら新たなスイッチが入ってしまったようで、
今後プロジェクトを一緒にやりますか?!と会話が弾んだ。
この続きはあらためて時期を見て、報告してゆきます。
尚、トーク当日のことは下記blogから少し読めます。

◎ 芸術新潮編集部ブログ
http://geishin.weblogs.jp/blog/2012/09/津田直さん-歩く力の秘密.html

◎ 管啓次郎ブログ
http://monpaysnatal.blogspot.jp/



最後に今後の活動のお知らせでNewsにあげられていないことなどを書いておきます。
次号「考える人」(新潮社刊)で管啓次郎さんが書かれているエッセーで
僕のことを書いてくれているそうです。発売日は10月4日だったと思います。
翌週には「TRANSIT」の企画で12日にトークイベント、
翌日13日には銀塩写真を残してゆこう!と写真家たちで声を上げている
ゼラチンシルバーセッション(六本木AXIS Galleryにて10月1日からはじまるグループ展)
関連でトークセッションに参加します。
詳細が決まり次第随時Newsにも載せてゆきます。
お楽しみに!

↑先週プロジェクトの為、栃木県と福島県を訪ねた。

森から展開してゆくこちらの活動は今秋お知らせできると思います。
2012.09.22 Saturday │ Report
ラップランドで迎えた初夏
津田アシスタントの東です。
ブログもすっかりご無沙汰していましたが、6月中旬からのラップランドを含む
北欧を津田と旅していました。
森と湖の続くフィンランドを越え、ノルウェー北部の入り組んだフィヨルドまで
ドライブした長い旅もようやく終り、ただいまパリへ来ています。
北極圏は日本の冬くらい涼しい夏でしたが、ちょうど日の沈まない白夜の季節
だったので時には翌日にまたがって朝まで撮影をし、北極圏に住み豊かな
自然の元で生活をしている人達を訪ねてきました!

12日に帰国予定ですが、翌日13日に津田が久しぶりにラジオに生出演する予定ですので、
取り急ぎこちらにてお知らせさせていただきます。
番組の中では、現在タカ・イシイギャラリー京都にて開催中(7月14日まで)の「REBORN “Tulkus' Mountain (Scene 1)”」撮影地となったブータンの
エピソードなどもお話しする予定です。
関西圏の方、お時間が合いましたら是非小耳を傾けてみて下さい。

****
ラジオ局番:KBS京都
番組名:妹尾和夫のパラダイスKyoto
放送日:2012年7月13日(金)
放送時間:11時〜11時30分
パーソナリティ:妹尾和夫、遠藤奈美(KBS京都アナウンサー)
※京都パラ塾、このコーナーは京都・滋賀を中心にユニークな活動をしている人、
その道のスペシャリトに番組ゲストとしてスタジオにお越しいただいています。
***

2012.07.11 Wednesday │ Radio
アウターアイランズ
ヨーロッパ最西端に浮かぶアウターアイランズへの旅を終え、
ようやく九州へ戻ってきた。
この旅で目指した場所は古代遺跡の点在するスコットランド北方の島々。




二年前に何度かアイルランドを旅した際にも、地図の端に見えていて
ずっと気になっていた地域だ。
だから「いつかこの群島へは渡ることになるな」と、自分の性格を知りつつどこかで
分かっていたつもりだったが…予想に反して早く実現することになったのだった。
加えて直前までも国内移動が続いていたので、準備は十分とは言えない
出発ではあったが、旅立ってしまうとそんなことは言っていられず、
いつものように体力の限り動き回り、アウターアイランズの
島々の空気を思いっきり吸い込みながら一ヶ月近く過ごした。



イギリス本土へは空路にて到着し、起点となったエディンバラからは車に
乗り換え、島へは船で渡り、足がない時は歩くといういつものシンプルな行程。
時には船内で泊まり、セスナで移動したこともあったが、窓のある乗り物は
かろうじて苦にならなかった。


辺境の地において世界の入口と呼ばれるものは、我々が普段
暮らしている都会の規模に比べると、小さな入り口であることが多い。
だからある種の人々にとって、扉そのものが見えなかったり
(「ここは不毛の地だから、何もないねー」と言う人が居たり)もする
訳だが、一旦古き時代から受け継がれた扉を探すことが出来れば、
その先に想像もしていなかった大きさの窓に出会い、
世界を今までと違った視点で眺めることが出来たりもするのだ。
今回も日々そんな出会いに導かれながら、
僕は異郷をぐるぐるとひたすら歩き回っていた。

さすがに離島への移動の時は荷物も吹っ飛ぶ程に海が荒れ、
えらい目にあったりしたけれど、そこでも過ぎゆく窓景が居場所となり、
大海原の向こうにいよいよ島影が浮かび、遠くの入り江が近づいてくると
足の疲れなど吹き飛んでいった。
ここでの経験がどこへ繋がってゆくのかはまだ分からないが、8月には
関東にて個展を控えているので、そこで写真をまとめて見せることが出来ると思う。



帰国してからは東北・秋田にて個展を開催した。
遠くまで対談を聞きに来て下さった皆様、個展へ来て下さいました皆様、
ありがとうございました。

縄文文化を舞台とした新作への試みはまだまだ始まったばかりです。
トラベル・ライフスタイル誌「PAPER SKY」では縄文フィールドワークの
連載も書いているけれど、本当はもっと日本の奥地へ誘いたい。
東北はあらゆる意味で文化の宝庫と言えるし、
受け継ぎ残してゆきたい習俗に溢れている。
つまりエネルギーが集まっている地域ということ。
だから今後も通い続けたい。

そう言えばちょうどGW頃に写真家の浅田政志君、雑誌のクルーと
秋田で偶然出会い久し振りにご飯へ行った。
彼らも僕とは違った視点で東北を歩き、ガイドブック?を作っているらしかった。
そっちはそっちで東北への新たな試みとして楽しみだ。

久し振りの近況報告となりまとまりもないが、6月8日からは
タカ・イシイギャラリー京都にて個展「REBORN」がはじまります。
初日には夕方からオープニングもあるのでお近くの方は是非ギャラリーへお越し下さい。
僕も会場に居る予定です。
続いて、6月中旬からは東京でも二人展(華雪×津田直)がはじまります。
詳細は出来るだけ早くNEWSでも紹介するようにします。
こちらは会期中にイベントも予定しています。決まり次第告知します。

そんなことで今週からすでに今夏の展覧会準備へ向けて制作の日々がはじまっている。
しばらくは九州・関東・関西を行ったり来たりだな。
2012.05.24 Thursday │ Trip
拠点を移して
相変わらず動き回って2月が風のように過ぎていった。

西国では琵琶湖に浮かぶ島の取材へ出て、船旅にはまだ寒さが
残っていたが、海風が忘れかけていた風景を思い出させてくれた。
近江は夏の風物詩も良いが、湖東の冬は北国にも似た地域がいくつもあり
雪深く好きだ。だが暮らすとなるとそれなりの知恵と覚悟が必要だろう。
自転車でJR木ノ本駅周辺を走り抜け、古き町並みを横切り、
山へと続く道は抜けが良く心地よかった。
こういうところに差しかかると必ず神社の鳥居が見えてくる。
聖なる大地は昔も今も変わらない。
この辺りの集落には密やかに祀られている十一面観音像が
いくつかあり、以前から訪れたいと思っていた。
文字通り、人々の手によって守られてきた仏像は、時には災難から
逃れるため土に埋められ、時と共に再び光の差す場所へと戻され残った。
神仏から伝わる特有の安堵感は、そうした波乱と隣り合わせに
生きた証によるものだろうか。

仏像を前に目を閉じ、身を出来るだけ小さくし、山から降りてくる
風の流れに従い全身の力を抜く。
するとあたらしい命が身体に吹き込まれ、気が漲ってくる。
こうして力を頂き、日常に帰る。

今日では東から旅に出ても、多くの人々が湖国を知らぬ間に通り抜け、
京都に辿りついてしまうが、近江の懐に一度入ってみてはどうだろう。
案外、未だ見ぬ日本の原野が広がっているかもしれない。

仏像を案内してくれたあるお婆さんはこんなことを言っていた。
「井上靖さんが、良く訪ねに来てくれはってね。まぁ、いつでも
初めてお会いになるような眼差しで拝んでおられましたわー」と。

帰り道に橋から川を見下ろすと、雪解け水で勢いついた川は暴れて
白く濁って見えた。だが平野へ出ると衣変えしたかのように水は透き通り、
さっき見た景色はもうすでに遠くへと流れて去ったかのように澄み渡っていた。

東北へも出掛け、洞窟を訪ねた。
しばらく空気の流れない土の下へくぐってゆくと、
動物の腹の中を歩んでいるような不思議な錯覚が起きた。
地上に戻ったら、いつもならば気がつかない土のにおいがじんわりと
鼻に届き、太陽がいつも以上に眩しく、空気は数倍も美味しく感じられた。

洞窟と言えば、3.11から一年を迎える節目には前から映画を
見ようと決めていたので、ヴェルナー・ヘルツォーク監督によって
その姿が明らかとなった南仏のショーヴェ洞窟を記録した映画
「世界最古の洞窟壁画 忘れられた夢の記憶」を観に行った。
この日には、どうしても人間が古代に描き残した美しい絵画を見たいと
思っていたのだ。だが理由などあってないようなものだ。
とくかく素晴らしい作品と出会い今日を見つめ直すきっかけを
持とうとだけ願って出掛けた。

その他、月末には大きな出来事がいくつか続いた。
11年暮らした横浜から九州に引越したこともその一つ。
かなり突然の決断だったので、こうして驚かすような告知と
なってしまったが、引越しの季節はいつでも嵐のようにやってくる。
僕らしいと言えばそれまでだか、思い切って基盤を変え、
あらたなる旅へ出ようと思い、関東からの引越しを決意した。
よって今後はここ福岡が暮らしの拠点となる。
とは言っても東京を中心に制作の現場や進行中のプロジェクトが幾つか
あるので、月一くらいのペースで首都圏ベースの活動は変わらず続いてゆく。
来週も都内にて仕事の打ち合わせやイベント
「THE PHOTO / BOOKS HUB TOKYO 2012」への出演なども
予定しているので興味のある方はのぞきに来て欲しい。
どうやら表参道に本屋が集結し、賑やかなことになりそうだ。

ここ数日の九州は風が強く、24日には中国内陸部の砂漠地帯で巻き上げられた
黄砂が西風に運ばれ届き、観測された。今年も春が近づいている。

今後の予定だが、4月からはしばらくヨーロッパ北部へ旅立つ。
すでにアシスタントは準備に追われ、駈け回っている。
僕らの春は一旦おあずけだな。
もうしばらく冬空の下を突っ走ったら、戻って来ます。
2012.03.25 Sunday │ Life/Residence
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